今年のゴールデンウィークも残り少なくなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私の方は夫と二人で二泊三日の旅をしてきました。行き先は、松島と仙台周辺。「松島やああ松島や松島や」の句で知られる松島をこの目で見てみたい、というのがきっかけです。
電車で松島海岸駅に着き、まずは遊覧船で湾内を一周。大小260もある島にはいずれも松が生え、様々な表情を楽しませてくれました。独特の情緒を眺めつつ、芭蕉が「松島や・・」と詠んだ(としか詠めなかった)のも肯けると妙に納得したのですが、実際には芭蕉ではなく、狂歌師の田原坊による川柳なのだそうですね。いずれにしても、日本三景の一つと言われるその風情を堪能した後、周辺の瑞巌寺、円通院を訪ね、ベルギー・オルゲールミュージアムにも足を伸ばして、夜は露天風呂で海に浮かぶ島々を眺めながら一息つきました。
翌日は、塩竃で途中下車してお寿司を食べに。実は、時間をかけて行くほどなのかと半信半疑だったのですが、結果的に来て良かった!の大満足の味。どのネタも新鮮で旨みがあり美味しかったのですが、ホヤ酢など、普段食べるのと別物のような甘みや歯ごたえがあり感動。美味しいもので身も心もご機嫌になり、次に向かったのは秋保温泉でした。仙台駅から快速バスで30分、今度は新緑の山々を眺めながら、海もいいけどやっぱり山がいい!などと勝手なことを言いつつ宿へ。やわらかな新緑と渓流のせせらぎ、鶯の声の中でお湯に浸るひと時は、やはり至福ですね。
最終日は仙台市内を巡ることに。本当は温泉近くの国内最大級のプラネタリウムがある天文台に行きたかったのですが、バスの本数が少なく今回は断念。仙台駅に着いて、まずは伊達政宗の御霊屋である瑞宝殿と、仙台城跡へ。そこで乗ったタクシーの運転手が実に楽しい方で、宮城周辺にまつわる様々な話を聞かせてくれ、思いがけず旅のおさらいが出来ました。仙台に行ったのは初めてでしたが、緑が多く、ゆったり川も流れて素敵な街ですね!地方都市はどこか寂しい印象があったり垢抜けなかったりで、なかなか住みたいと思う気にはなれないのですが、この街なら住んでみたいと思うぐらい気に入りました。新幹線に乗る前には、やはり牛タンを・・・と行列に並び、最後の最後まで欲張りな二人でしたが、これまた想像以上に美味でした♪
というわけで、今回も美しい景色や沢山の美味しい物に出会い、身も心も充実の旅が出来ました。これだけ美しい景色に触れ、俳句のひとつも浮かんできそうなものですが、どういうわけか手帳はまだ真っ白。これからゆっくり旅を反芻しながら、気の向くままに俳句も作っていきたいと思っています。