現在、春のリサイタルの曲目を検討中です。4月に行う予定の東京都庭園美術館でのリサイタルは、今回で3度目になりますが、会場のサロン風の雰囲気を生かしつつ、一昨年、昨年と行ってきたリサイタルの流れを引き継ぎながら、何か新たな視点を加えたリサイタルにしたいと考えています。
演奏活動を行う中で、最近特に、プログラム(選曲)の大切さを感じるようになりました。プログラムのバランスがいいとお客様の満足度は上がるし、その逆もまた同じなのですね。プログラムを作る時は、作品の背景、会場や時期などからリサイタルのテーマを考え、曲調や曲の知名度のバランスなども意識して全体の流れを作ります。もちろんアンケートのお客様の声も参考にしますし、現実的な問題として、自分のレパートリーの曲と新たに付け加えたい曲を検討するのですが、その全ての要素を考え合わせるのが、なかなか難しいです。
以前、「脚本とキャスティングが決まればドラマは完成したようなもの」とか、「プログラムが出来たら80パーセント演奏会は終わったようなもの」という話を聞いたことがありますが、その割合はさておき、意味するものは分かる気がします。そう思えば思うほど決めるのに時間がかかり、早く練習を始めねばと焦りながらも、楽譜とCD,資料とともに過ごす日々です。でもこの作業、苦しいけれど、結構ハマッてしまうのです!