昨日、横綱 稀勢の里の引退発表がありました。相撲には全く詳しくない私ですが、2年前に、「19年ぶりの日本出身の横綱誕生」のニュースを見て以来、ずっと気にかけて応援していたような気がします。
横綱になってから、すぐに大けがをし、その後は成績が振るわず苦しむ姿が見られました。横綱として土俵に上がり、無残な負け方をしても、翌日にはまた気合いを入れ直して土俵に上がる・・・、その姿から、どれだけの勇気をもらったことでしょう!引退の声も長く囁かれる中で、日本中の期待を背負い、故障した体と向き合いながら、ひたむきに頑張り続けた姿は美しく、感動的でした。
昨日の会見で、怪我について聞かれた際に、「一生懸命やりました・・・」と答えた後で言葉につまり、何も言えないまましばらくの沈黙の後で涙を拭う、という場面がありましたが、見ているこちらも、涙、涙となりました。その沈黙の間に、怪我に向き合う中での、稀勢の里の様々な思いがひしひしと伝わってきて、心の奥深くにある思いというのは、簡単に言葉に出来るものではないのだな、時には沈黙の方が、言葉よりも多くのことを伝えられるのかもしれないな、などと感じました。もしかすると、そのような言葉にならない思い、というものを、音楽や芸術などでは、表現して人に伝えることが出来るのかもしれないな、とも感じました。
今はただ、一生懸命頑張り続ける姿を見せてくれた稀勢の里に、ありがとう!!とお礼が言いたいです。会見では、「今後は一生懸命相撲をとる力士、けがにも強い力士を育てたい」との言葉がありましたが、今度は親方としての活躍を、楽しみにしたいと思っています。