前から楽しみにしていた映画「THE 有頂天ホテル」を、先日ようやく観に行きました。公開から1ヶ月半が過ぎていたにもかかわらず、土曜の六本木ヒルズの映画館は予約でいっぱい。急遽渋谷に場所を移して満席の中で観ましたが、映画の公開前に必死で宣伝していた三谷幸喜監督の努力が報われたことを思い、三谷ファンとしては嬉しかったです。
さて、映画には、大晦日のホテルの年越しカウントダウンパーティーまでの様子が、そこで働くホテルマンと訳ありのお客達の人間模様とともに描かれていましたが、三谷監督らしい緻密な物語作りと独特の笑いに、あっという間の2時間を楽しみました。
今回、役所広司さん、戸田恵子さん、佐藤浩一さんなどの25人を超える豪華なキャストも楽しみの一つでしたが、次から次へと登場する個性的な俳優の演技に、贅沢な気分を味わいました。その中でも、西田敏行さん、伊東四朗さんは画面にいるだけで可笑しく、その強烈な存在感には感心しました。
以前、三谷監督は、お客さんが見終わった後で内容をさっと忘れてしまえるような喜劇を目指していると言っておられましたが、今回、映画を観ている間は大笑いし、その後では何ともいえない爽快感が残りました。まさにこれこそ、三谷幸喜さんの目指す喜劇の世界の魅力なのだろうと思いました。