コンサートの日が、少しずつ近づいてきました。昨年10月の初めに、ベートーヴェン生誕250周年のリサイタルに向けて、ベートーヴェンの人となりを確かめたいという思いから一人でウィーンに行ってまいりましたが、その時、シューベルトのお墓も訪ねたんだった!と、今、しみじみと思い出しています。
あの時は、ベートーヴェンのお墓にお参りしたくて、その一角にモーツァルトとシューベルトのお墓もある、とのことで、ウィーン中央墓地の入口のお花屋さんで、それぞれの作曲家用に花束を作ってもらってお参りしたのですが、まさかその時、1年後にシューベルトの名曲でコンサートを開くとは、思ってもいませんでした。人生って、不思議ですね!
誰もいない早朝の広大な墓地で、迷ってしまって怖かったことが、懐かしいです。そうそう、あの時はシューベルトの生家も訪ねたのでした。なかなかウィーンまで来られる機会もないかと思い、この際、作曲家ゆかりの地は訪ねておこう、と・・・。ウィーンの中心部から少し外れた所にあるシューベルトの素朴な生家。その時、私の他には誰もおらず、視聴コーナーで数々の作品を聴きながら、シューベルトもいいなあ!ずっとここで聴いていたいなあ・・!と思ってつい長居をしてしまい、「閉館の時間ですよ」と係の人が呼びに来られたのでした。その時書いたブログは、こちらです♪(生家やお墓の写真もあります。)
今年はベートーヴェンの記念の年で、三大ピアノソナタの演奏会を中止せざるを得なくなってしまい、とても残念なのですが、「いつか必ず実現しますので、もう少し待っていてください・・」と、ベートーヴェンさんにはいつも心の中で話しかけています(笑)。でも、今回のコンサートでは、短い曲ですがベートーヴェンの作品をオープニングで演奏することになり、嬉しく思っています。
ベートーヴェンのお墓から2mほど隣に建てられたシューベルトのお墓。そこに手を合わせてから約1年になりますが、今回のコンサートは不思議なご縁がいくつも重なって、関係者の方々は皆、ワクワクしながら準備を進めてくださっています。私は勝手に、天国のどこかでシューベルトさんが優しく見守ってくれているような気がしています♪今回は初めてのオンラインコンサート、シューベルトの作品の光が、多くの方々に届きますように・・・!!