皆様、こんにちは。東京では、新型コロナウィルスの感染者数がまだ心配な状況ではありますが、少しずつ今までの暮らしを取り戻す方向に向かっていますね。これから暑い夏のマスク生活が気がかりなこの頃ですが、お元気でお過ごしでしょうか。
私の方は、子ども達の学校がようやく軌道に乗ってきて、やれやれという感じです。本当に、2月末からの休校期間は、長かったー!!(笑)毎日3回の食事作りに加えて、朝から賑やかなドタバタ騒ぎ、大量の宿題、運動不足の心配などあって、なかなか気が休まりませんでした。まあ、家で時間があるからこそ出来た、楽しい思い出もありますが・・・。
そんな中で、私がハマっていたのは、YouTubeでいろいろな人の話を聞く、ということです。もともとは、コロナウィルスに対する解釈が人によって違うのが気になって聞き始めたのですが、次から次へと興味のある話題が表示されるので、ちょこちょこ見ているうちに、子どもが寝た後の毎晩の楽しみになってしまいました。これまでそれほど興味の無かった医療や政治、世界情勢の話など、ズバズバと独自の視点で話されるのが面白く、また、教育や哲学、心理学に通じる話も興味深くて、ついつい夜更かしの日々でした。しかも、出来るだけ沢山の話が聞きたいので、深夜に1.7倍とか2倍速で聞いていたりして、夜寝る前にはいけないし、免疫力が下がる・・!と知りつつも、やめられないのでした(笑)。
自粛生活でよかったこととして、毎夕方、ゆっくりピアノが弾けた、というのがあります。今まで、毎日弾きたいと思っていても、子どもの学校行事やお稽古事などで時間がなかったり、子ども達の帰宅に中断させられたり・・・という感じでしたが、とにかく予定がない(笑)ので、夕方は子ども達の自由時間にして、私はピアノを弾いておりました。
一番自粛がきつかった頃は、なぜかリストが弾きたくなって、毎日リストの曲を弾いていました。今まで特別にリストが好き、というわけではありませんでしたが、不安感や閉塞感が強い時、私にとって弾きたくなる作曲家でした。リストの音楽は、すっきりとしていてスケールが大きく、うじうじ悩むような部分もなく(笑)、身体的にも弾きやすくて爽快感があり・・・と、そんなことが改めて感じられました。最近は、シューマン、ブラームスあたりをよく弾いています。やっぱり、心にじわっと響くものがあり、ドイツ・ロマン派の安定感もあって、とても慰められます。生誕250年のベートーヴェンも敬愛していますが、今回のリサイタルのことが残念すぎて、もう少し傷が癒えてから(笑)弾かせていただきます。
と、新しい日常に向けての日々は、こんな感じでした。まだ先の見通しが立たず、今後のリサイタルの計画も進められていない状況ですが、この機に、リサイタルで弾く弾かないは別にして、興味のある曲にいろいろと取り組んでみたいと思っています。思えば、演奏活動をするようになって、特に子育てで時間に余裕がなくなってからは、目先のプログラムを仕上げるのに精一杯、という状態が続いていました。今は、音楽に関係のない話をいろいろ聞いたり、様々な曲に取り組んだりしながら、少しずつ私の音の世界が広がってくれたらいいなと思っています。そして、いつの日か皆様に、より楽しい音の世界をお届けできたらいいな、と夢見ています。