先日、定期的に楽しい会を催してくださるご夫妻のお宅にお邪魔しました。ご主人の退職後に建築されたお宅とそのサロンを使って、様々な企画で楽しませてくださるこの会も、今回で20回目を迎えたそうです。様々な分野の方々が集い、美味しいお食事とお酒をいただきながら、心を許していろいろお話出来るのが、毎回の楽しみとなっています。
この日は、長年、外交の分野で活躍されていた方の講演をお聞きした後、小さな句会が予定されていました。昨年末の会では、俳句誌を主宰されている先生が来られていたため、句会の時間が設けられており、その時初めて私は「句会」なるものを経験したのでした。今回もこの先生がお見えになり、第二弾を・・・という運びになったようです。
今回はご案内のお便りに、5句ほどお持ちください、と書かれていたのですが、前日まで1句も出来ず、一夜漬けで指を折りつつ何とか文字数を合わせたものをメモし、当日伺ったのでした。こんなレヴェルの私を仲間に入れていただくのも申し訳ない話なのですが、いざ句会が始まると、和気あいあいの雰囲気の中、実に愉快な時間を過ごさせていただきました。
季節感を大切に詠んだ句を、それぞれがその心情に理解・共感し、互いに句を選び合いながら感性を確かめ合う・・・・。「句会」というのは、日本人の風流心の表れた、素晴らしい文化ですね。未熟極まりない私の句でも、選んでくださる方がいらして、名乗りながらも嬉し恥ずかしの複雑な気分になります。恥ずかしついでに、来月のリサイタルへの思いを詠んだ句を、披露させていただきますね。
「リサイタル桜の庭に託す夢」