今年は4月に自主企画のリサイタルを予定しているのですが、今はその準備で慌しい日々を過ごしています。今回は、私にとって初めての試みである、楽器を会場に持ち込んでのリサイタル。その楽器とは、ショパンが生涯愛し続けたピアノとして知られている“プレイエル”です!
これまで“プレイエル”の名はよく耳にしていましたが、実際に弾く機会があったのは、昨年のこと。その甘く優雅な音色がすっかり気に入り、是非皆様にもこの音色を聴いていただきたい、それも、ショパンが愛したピアノであることから、全てショパンの作品で・・・!と思い、この度、株式会社ユーロピアノさんのご協力を得て実現する運びとなりました。
ここで、少し“プレイエル”の説明を。“プレイエル”とは、今年創業200年を迎えるフランスの楽器メーカーです。創始者の息子のカミュ・プレイエルは、自らがピアニストであるとともに優れた楽器製作者であり、ショパンのパリ・デビューリサイタルを自社のホールで実現するなど、ショパンを厚く支援したことでも知られています。ショパンとプレイエルは、やがて演奏家と製作者という互いの立場を尊重し合いながら、強い絆で結ばれ、音楽史に残るピアノを創り上げることになります。
“プレイエル”の歌うような、伸びやかな響きを聴いていると、ショパンがあのような素晴らしいノクターンを書けた理由が分かる気がします。弾きながら、ハッとするぐらい美しい響きに出会うこともあり、自分の弾く音ながらウットリしてしまうこともしばしば(笑)。ショパン自身は、「銀の鈴を鳴らしたような、そして、柔らかいベールに包まれたような・・・まろやかな音」と“プレイエル”の響きを表現しています。また、外観はフランスらしいお洒落なデザインもあり、目で見て楽しめるピアノでもあります。
“プレイエル”の音色、まだ聴いたことのない方が多くいらっしゃることと思いますので、この機に是非聴きにいらしてくださいね!リサイタルの詳細は、こちらをご覧ください♪