毎日厳しい暑さが続いておりますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?相変わらず世の中は、あまりいいニュースはありませんが、夏の力強い日差しを受けた木々の緑を見ていると、不思議と元気が出てきます。子ども達も夏休みに入り、3食の支度に追われる日々ですが、こんな時こそ一緒に料理をして、将来に役立つことを教えておかなくては・・などと思うこの頃です。
さて、この秋は10月10日(月・祝)に宝塚ベガ・ホール、10月30日(日)に王子ホールにてリサイタルを予定していますが、今日はそのプログラム(選曲)について書きますね♪
今年の春に行ったコンサートは、急に思い立って企画したこともあり、ほぼ1日でプログラムを決めたのですが(笑)、この秋のプログラムは、あれこれ時間をかけて考えました。4月頃には大体決めて練習もしていたのですが、その後、急にモーツァルトの協奏曲を弾くことが決まり、予定していたベートーヴェンとの組み合わせがしっくりこないので(弾く日は別なのですが)、今回はベートーヴェンはやめて、その代わりにドビュッシーを弾くことにしました。
というわけで、4月のコンサートの時には、「秋にはベートーヴェンなどを演奏の予定」とお話しましたが、ごめんなさい!ベートーヴェンはまたの機会に・・・。ちなみに、予定していたのはピアノソナタ「ワルトシュタイン」でした。久しぶりに弾いたベートーヴェンは、安定感があってよかったな~。「ところで、2020年に中止になった三大ソナタのリサイタルはどうなったの?」と思われている方もいらっしゃるかと思いますが、もちろん、忘れていませんよ!あのリサイタルのために、当時小学校低学年だった子ども達に留守番をさせて、一人でウィーンに行ったぐらいですから・・・!!そろそろ演奏したいとは思っているのですが、コロナ禍が落ち着いて、世の中がもう少しスッキリしてくれたらいいのにな・・・と思っているところです。
さて、今年のリサイタルですが、選んだ曲は、どれも今の私の心に強く響いてくる作品です。この、何とも重苦しく窮屈な時代の中で、皆様に心からの安らぎや癒しを感じていただき、人が本来持っているさまざまな力を思い出させてくれるような曲を聴いていただければ・・と願っております。
リサイタル前半の最後には、リストの「バラード第2番」を演奏しますが、これはちょっと内容が深くて、私が最近表現してみたいと思っている、光や闇、神々しさや広大な宇宙が感じられる曲です。今回のチラシデザインも、この曲のイメージが強いです。チラシはこちらから♪
後半の最後の「喜びの島」は、フランスの画家ワットーの「シテール島への船出」という絵画をもとに書かれた曲なのですが、恋人たちが愛の女神ヴィーナスの島に詣でる絵、ということで、五感に訴えてくるような豊かな愛の表現が見られます。その他も、ショパンのノクターン以外は全て、作曲家の円熟期&晩年の作品のため、内容は深いのですが、わりと聴きやすい曲ばかりですので、皆様に楽しんでいただけるといいなと思っております!
今回のプログラムは、こちら♪
シューベルト:楽興の時 第3番、即興曲op.142-2,3
リスト:コンソレーション(慰め) 第3番、バラード 第2番
ショパン:ノクターン 第20番 遺作、ワルツop.64 第6番「小犬」、第7番、第8番
ドビュッシー:映像 第1集、喜びの島
当日は、それぞれの作曲家が表した美しい世界、そして作曲家の魂を、皆様にお伝えすることが出来ますように・・・!次回以降は、それぞれの作曲家についての私なりの思いも書いてみたいと思っています♪