前回のブログでは、出演者が決まったところまでを書きましたが、その後も無事、会場や日程が決まりました。そこで、次はコンサートのことを多くの方に知っていただくために、チラシを作ることにしました。いつものソロリサイタルでは、既に撮ってある私の写真の中からリサイタルのイメージに合うものを選ぶわけですが、今回は出演者全員で撮った写真も無いので、曲のイメージに合う写真を選んで使うことにしました。
シューベルトの「ます」のイメージと言えば、やはり渓流です!清らかな川の中で勢いよく泳ぐ鱒。そんなイメージの写真を、インターネットで探すことにしました。ネット上での写真選びは初めてでしたが、無料で使えるものから有料のものまで、いろいろあるのですね。シューベルトはオーストリアの作曲家ですので、苔のある日本の渓流の写真はちょっと違うなと思い(笑)、検索ワードに「渓流 オーストリア」と入れてみました。
すると、ものすごい数の写真が出てきたのですが、意外にも、「これ!」というのが見つからないものですね。写真では、季節はもちろんのこと、光の当たり方によって、おおよその時間が分かりますが、「ます」の曲のイメージは、季節は夏、時間は朝~15時ぐらいまで、という感じでしょうか。それを探すだけでも、かなり絞られてきます。
そして、景色は、オーストリアの写真だけに雪をいただいたアルプスの山々が写るものも多く、そうなると、そこまで雄大なイメージではないな・・となります。また、川の流れ方も、結構ポイントになるのですが(笑)、悠々と流れる川は、ちょっと違います。かといって、激しく流れ過ぎているものもイメージに合いません。ほどよく勢いがあって、鱒が気持ちよく泳いでいそうな川・・・となると、ありそうでなかなか無いものです。
また、その条件を満たした写真が見つかっても、今度は構図などが関係するのかも知れませんが、写真として魅力があるかどうかは別の問題なのですね。「ます」の音楽には合うのだけど、なぜだか惹きつけられない・・という写真も多く、気が付くと、渓流の写真だらけのパソコンの前で、何時間も過ごしておりました(笑)。
今回は、初めて曲のイメージに合う写真選びをしてみましたが、曲を頭に思い浮かべる時には、想像以上に細かく、風景、時間、温度や空気の質感など、いろいろイメージしていたのだなあと思いました。さて、その写真を使って出来たチラシは・・・こちらです!皆様の「ます」の曲のイメージに合いますでしょうか?? (つづく)