昨日は札幌でコンサートがありました。演奏するのは初めてでしたが、札幌には今までに何度か遊びに来ており、とても好きな街でしたので、今回のことは楽しみにしていました。
会場は明治時代にホテルとして建てられた豊平館という洋館で、明治、大正、昭和天皇も宿泊された所とのことです。雪景色の中にひっそりと佇む姿は何とも可愛らしく、どこか別世界に迷い込んだ気持ちになりました。また、演奏会場となったサロンも、クラシックにぴったりという感じの優雅な雰囲気でした。
驚いたことに、ここのピアノには、今は亡き巨匠ヴィルヘルム・ケンプのサインがありました!79年にケンプが来日した時、練習用に使ったピアノなのだそうです。今回プログラムにはシューマンの「森の情景」を入れていましたが、ケンプの演奏が好きでCDをよく聴いていただけに、ビックリ。彼の触った鍵盤で同じ曲が弾けたのが密かなヨロコビでした。
今回はアットホームな雰囲気のコンサートだったため、終演後は何人かのお客様とお話し出来ましたが、私より若い人達が次のコンサートがいつか聞きに来てくれたのが、本当に嬉しかったです。次は未定なのですが、いつかまた札幌で演奏する機会があって、昨日のお客さまにも再会できる日がくればいいなと思っています。