私がベルギーに行く時、いつも泊めていただいているお宅のご夫婦が来日しました。この夫妻は、ご主人がスウェーデン人で奥さんがフランス人。ちょうど今、ご主人の仕事関係の国際会議が大阪で開かれるため、その間の6日間は、私の大阪の実家に滞在してもらうことにしました。このご夫婦と私は英語で話をしているのですが、両親はあまり英語が出来ないので、最初の3日間は私も大阪に帰っていました。
ちょうど今の季節は京都の紅葉が見頃だと思い、案内するのを楽しみにしていたのですが、今までに何度も来日している大の日本好きのこのご夫妻は、京都と奈良は今回行かなくていい、それよりもガイドブックにないようなMihoのオススメのスポットに連れて行って欲しいとのこと。いきなりの難題に頭を悩ませましたが(何しろ私は高校卒業以来、大阪を離れてしまっているので・・)、少し考えて、ご主人のお仕事の間、奥さんを私の故郷の箕面の山に案内することにしました。
まずは、父の運転する車で箕面の山の近くの勝尾寺へ。ここは高校時代、茶道部の合宿で毎夏過ごした思い出のお寺です。ちょうど紅葉が見事で、周辺の山々から立ち昇る霧が幻想的な気分を醸し出していました。その後、この地域の名所である箕面の滝へ向かったのですが、その途中で猿が何匹も道路脇にお出迎え。そう、ここ箕面の山は猿がいるので有名なのです!奥さんは「まるでサファリパークみたい」と大喜びでした。
箕面の山の頂上付近で車を降り、滝の豪快な音と爽やかな風を存分に浴びた後は、紅葉を見ながら歩いてのんびり下山。川のせせらぎと鳥のさえずり、道に散った色鮮やかなモミジや、ひんやりと苔生した木々の中を歩くのは何とも気持ちよく、奥さんも「素晴らしい」と大満足の様子でした。この山は、小学校の遠足などで度々来ていましたが、こんなにいい山が身近にあったことの有難味を改めて思いました。最近、特に山や緑が好きだと感じるのですが、小さいの頃の体験が、自然にそう思わせているのかもしれないですね。
仕事のため、昨日私は東京に戻ってきましたが、ご夫妻はあと数日間大阪に滞在します。両親とは満足に言葉が通じないので心配なのですが、昨晩は抹茶を点てたり、趣味で絵を描く父が奥さんをデッサンしたりと、楽しんでいる模様。今回は、私の我侭で両親には気を遣わせてしまって申し訳ない気持ちもありますが、なかなかない機会なので国際交流を楽しんでもらい、ご夫妻にはいい思い出を沢山持って帰ってもらえたらと思っています。