今回は、旅の中で、昔(と言っても私が留学していた頃の20年程前)と、現在のヨーロッパを比べてみて(国はベルギーとオーストリア、という違いはありますが・・・)、感じたことなどを書いてみたいと思います。
まずは、スマホ。20年前、私は携帯電話すら持っていなかったのに、今回ウィーンの街では、老若男女を問わず、スマホがしっかり定着しておりました。電車の中では、小学生らしき兄弟が親のスマホで取り合いながらゲームをしている場面に何度か遭遇し、どこも同じなんだな・・と苦笑。今回は、WiFiルーターなるものを成田空港でレンタルして持ち歩いていたのですが、これがあれば、日本に無料でいつでも電話が出来るし、何と言ってもグーグルマップ!これにはお世話になりました。これが無ければ、ベートーヴェンの散歩道で、私は確実に迷子になっていたでしょう(笑)。マップには通りの名前までキッチリ出て、何て便利な世の中になったのかと、つくづく感じました。
それから、驚いたのが、オペラ座(国立歌劇場)です。席に着くと、一人一人の前にはモニター画面が!各自言語を選べるので、しっかり日本語でオペラを楽しんできました♪ 私の留学先のベルギーでは、舞台上方の電光掲示板にフランス語とフラマン語(オランダ語のようなもの)が字幕として流れていたのですが、いずれもワケが分からず(笑)、何となくこんなことを言っているのだろう・・・と推測しながら鑑賞したものでした。それが今回は、きっちり歌やセリフに合わせて字幕が出てくるので、すごく分かりやすい!と感動しました。そのモニター、なんと立見席にまで付いていてビックリです。チケットは安いし、ここならどんなオペラも楽しめること間違いなし!ですね。
その他のこととして、今回、違和感があったのは、日本人の少なさです。昔は観光地などで、団体客も含めて、よく見かけた気がするのに・・・。その代わり、どこに行っても見かけたのが、中国の人達。日本語の表記自体も少なくなり、例えば免税手続きの説明書にしても、アジアの中では中国語のみで、昔はここに日本語もあったはず!と、日本の存在感の薄さにちょっと寂しさを感じました。この20年の間に世界情勢が変わった、ということですね・・・。
最後に、印象に残ったこととして、環境への意識の高さがあります。日本では、まだまだレジ袋は普及していて、お店で物を買っても丁寧な包装がありますが、ウィーンでは、スーパーでの袋は各自持参で、お店での包装も極かんたん。私が留学していた頃は、まだスーパーでのレジ袋はありましたが、どんどんエコな方向に進んでいるのですね。今回は、子ども達を見てくれている母に感謝を込めて、オーストリア製の素敵な刺繍の入ったキッチンタオル等を買ったのですが、プレゼント用にと言うと、それなりに包装をしてくれました。「ちょっと待って!これは私用に・・」と、小さくて可愛い敷物を追加でお願いしたところ、さきほどの紙袋に、ぺらりと一枚。エーーー!こんなに白くて素敵な物が、このままー??と、日本とのあまりの違いに驚きました。「サービス」への考え方の違いもありそうですが、「環境」に対する考え方も、ずいぶん日本とは違うような印象を受けました。