東京では桜もすっかり終わり、新緑が爽やかな季節になりました。新しい葉っぱが出始める頃って、いいですね!軽やかな緑の色合いがとても好きです。日に日に色や形が変化していくので、見ていて飽きないですし、同じ若葉でも木の種類によって色合いが違うので、そのグラデーションも素敵です。
この時期は、近所の公園をよく散歩します。私は基本的に人とお喋りするのが好きですが、一人でぼーっと過ごすのも好きです。少し時間がある時は、丁寧に淹れたコーヒーを持って自然の中へ行き、お気に入りのベンチで過ごします。(写真の3番目は、そこからの眺め。)木漏れ日を感じながら、ぼーっとしたり、本を読んだり、鳥の声を聞いたり・・・。都会ではカラスが多くて、その声はちょっと苦手ですが、可愛らしい鳥の声が聞こえてきたりすると、幸せを感じます。あと、風にそよぐ葉っぱを見ているのも好き。さわさわ、ざわざわという音・・・自然の音って、どうしてこんなに心地いいのでしょう♪
そんな時に、今、弾いている曲のことを考えたりもします。イメージどおりの音がどうしたら出るだろう・・、そもそも私はどんなイメージを持っているのか・・・などなど。イメージしているのは、空気の質感や湿り気、曇り空の淡い光、作曲家の憂鬱な心、その中で聴いたであろう神の声・・・、そんなものの全てを一音で表そうしていることに気付いたりもします。だから、なかなかピッタリの音が出せなかったりするのですね。もう少し、こんな風に体を使ってみたら、とか、自分の中でのイメージをもっとはっきりさせれば・・・などと考えて、家に戻ってまたピアノに向かったりします。
思えば、こんな風に作品に向き合って、曲から受ける印象や自分が表現したいものを見つけたり、確かめたり、それにふさわしい音を探したりする日々は、楽しいものですね。コンサートが近づくと、少しずつ感覚が敏感になってきて、それによって新たな発見があったり、閃くものがあったり・・、そんな瞬間があると、嬉しくて心が弾みます。
このように音と語らう夢の世界(笑)とは反対に、日常では新年度の気忙しさのあるこの頃です。昨日は息子の中学の入学式があり、6年生の娘の方も担任の先生が変わり、新生活がスタートしました。私も気持ちを新たに、まずは10日後のコンサートに向けて、皆様に楽しい時間を過ごしていただけるよう、頑張りたいと思っています♪