昨年の秋から、実は解剖学の講座を受講しています。きっかけは、何気なくFacebookを見ていた時に、「オンラインで学ぶ機能解剖学からみるピアニストとしての私の体」という案内に出会ったことです。大阪芸術大学で解剖学を教えておられる山本篤先生の講座とのことで、このタイトル、見てしまったからには気になります(笑)。内容を見てみると、知らないことが沢山あって、面白そう。きっと演奏のヒントも得られることと思い、すぐに申し込みをしました。
申し込んでから気付いたのですが、講座は全部で24回あって、半年間も続くのだとか!ピアノに関わる体について、そんなに沢山学ぶことがあるの?と意外でした。授業はZoomで週1回、平日の21時から22時まで行われるのですが、後で録画ももらえるのでオンタイムで参加しなくてもOKとのこと。平日の21時というと、小学生の母としては、まあまあ忙しい時間帯ですが、ヨーロッパからの参加者もいるので、この時間なのだそうです。今は全講座の約半分が経過したところですが、いつも授業の最後に質問コーナーがあるので、私は毎回オンタイムで参加しています。
さて、内容ですが・・・、解剖学って面白いですね!今までピアノを弾く中で、ここの力を抜いたほうが・・などと自分なりに体に向き合って弾き方を見つけていましたが、骨や筋肉、腱などの構造を知ると、こうなっていたのか!と驚きの連続です。山本先生がいつも仰っているのは、体の構造を知るだけであれば、本で十分。一つ一つの骨や筋肉がどういうネットワークで機能しているのかを知ることが重要で、それはきっと演奏に活かせるだろうし、問題解決にも役立つだろう、とのこと。ある回では「背骨」を学び、別の回では「肩」、「肘」、「手首」、「指」・・と講座ごとに細かく学ぶのですが、毎回新鮮な気持ちで話を聞き、アプリで体の構造を確認し(これがまたリアルで分かりやすい!)、翌日からは学んだことを意識して練習する・・・ということを繰り返しています。最初は話を理解するだけで精一杯でしたが、最近は少し慣れてきて、演奏時の理想のフォームなども思い浮かぶようになって、これから少しずつ身につけたいと思っているところです。
この講座の定員は20名で、オンタイムでの参加者は10数名。最初はZoomの画面をONにしてお顔を出している人が多かったのですが、最近は画面OFFの人が増えて、先日の画面ONは私を含めて4名だけ。私は、子ども達の小学校のZoom授業で、休み時間はOFF、授業が始まったらONという、最終的に落ち着いたルールに慣れてしまったためか、画面OFFでの聴講には違和感が・・。でも、21時というのは食後ですし、一日の疲れが出てきて眠くなる時間帯でもあります。先日は、ついウトウトしてしまって、これなら画面OFFにすべきでしょう!と恥ずかしいやら申し訳ないやら・・・。でも今さら画面OFFも悔しいので(なんの意地?)、最近は授業の前に10分ほど仮眠をとることにして、授業のある日はなんだか余計にバタバタしています(笑)。
それにしても、コロナでZoomというものが身近になって、何かを学ぶのには、いい環境になりましたね。先日は、前から興味を持っていたものの、遠方なので行けなかった音楽評論家の方の講義も受けられました。思い返せば、コロナがあったからこそ出会えた人がいたり、思いがけない経験が出来て深い学びがあったり・・・。大変な思いをしたコロナ禍ですが、悪いことばかりではなかったのかな・・と思う今日この頃です。