先日、息子が小学校を卒業しました。振り返るとあっという間でした、とは言いません(笑)。6年間、本当にいろいろなことがありました。幼稚園の卒園式でもないので、当日は泣かないだろうと思っていましたが、6年生が歌う「仰げば尊し」を聴くと、自動的に涙スイッチが押されますね(笑)。特に音楽の先生が歌に力を入れていらっしゃったこともあって、子ども達の声の清らかなこと!この歌声を聴いていたら、「いい学校で過ごせてよかったな・・」という気持ちが自然に湧いてきました。
6年間を振り返ると、最初3年ほどは大変だったな、と思います。まず、入学式が終わってすぐ息子がインフルエンザに罹ってしまい、授業初日から一週間休むことになったのは、辛い思い出です。入学式は土曜日でしたが、その前の日曜日に私は関西でリサイタルをして、その後慌てて入学準備のためにデパートに行って息子を連れ回し、入学式前日の夕方も爆睡中の息子を起こしてサッカー教室に連れて行き・・・と、今考えればしなくてもいいことを沢山したのでした。その時は私もインフルエンザに罹ってしまい、二人で横になりながら、「何て可哀想なことをしてしまったのだろう・・」と涙する一週間でした。
それに深く反省してからは、家族の体調管理に気をつけるようになりました。その甲斐あってか、息子は1年生の2学期以降、卒業まで皆勤賞。我が家では、一学期間を休まずに過ごせたら、皆勤賞として予算内で好きなものを買っていいことにしていました。どうしても合わなければ学校に絶対行かなければならないとは思っていませんが、そうでないのなら、多少の苦痛は我慢して、逃げずに通い続ける気持ちは大事なのではないかと考えています。成績がよかった時や、何かで表彰された時のご褒美は特に渡しませんでしたが、自分で体調管理をして達成したことは、ご褒美をあげたいなと思っていました。そのせいか、息子が2年生の時に、新年の抱負を書く「書き初め」の時間がありましたが、息子が選んだ言葉は「けんこう(しかも平仮名!)」(笑)。参観日には皆の作品が教室の後ろに貼られていましたが、「算数」とか「優秀」とか、中には「英検2級合格」も二人いて、驚いたなぁ・・・。
小さい頃から完璧主義みたいな性格があって、幼稚園の時はハサミで線の通りに切れないと大泣きするような子でしたが、1年生の「ひらがな」の宿題タイムも大変でした。毎日毎日泣きじゃくり、どれだけ「きれいに書けているから次にいきなさい」と言っても、消して消して納得せず、そばにいる私は途方にくれていました。それが6年生にもなれば、そんな拘りはどこへやら・・・、この成長を喜ぶべきか、悲しむべきか(笑)。そんな感じで、3年生ぐらいまでは親子ともども緊張の続く毎日でしたが、高学年にもなると、いろいろなことの折り合いが自分の中でついてきたのでしょうね、だんだん手のかからない子になっていきました。
卒業式の前日はzoomで、子ども達から保護者へ感謝を伝える会、というのがありました。1グループ5,6人に分かれて、それぞれのグループが「演劇」や「パラパラ漫画」、「ピタゴラスイッチ」などを題材にしながら、親への感謝の気持ちを動画で表したものでしたが、これが本当に凄かった!さすがYouTubeっ子達ですね。動画の編集はお手の物で、BGMの選び方、間の取り方、見せ方も感心するばかり・・、このままテレビで流せるんじゃないの?というクオリティのものもありました。「ここまでよく成長したね」なんて上から言っている場合ではないですね。子どもの方がはるかに親の能力を超えていることって沢山ありそうで、子どもから学ぶ姿勢も大切にしなくては・・・としみじみ思ったのでした。
昔、何かの折に「子どもは神様からの預かりもので、中学生ぐらいになったら神様にお返しするもの」というような言葉を聞いたことがありますが、これまで息子を育てさせてもらえて、いろいろな経験が出来たことに感謝しています。我が家にはもう一人、新しく6年生になる娘がいますが、二人は全くタイプが異なり、こちらが同じことを言っても、受け止め方もまるで違います。私は、愛情というのは理解すること、のような気がしていて、それぞれの子がどう感じ、何を嫌だと思い、どうしてもらいたいと思っているかに気付けるよう、心がけるようにしています。そして、こちらがどう対応すれば子ども達は安心するのか・・・。自分を分かってもらえて安心出来れば、子ども達は勝手に自分の道を歩いていける気がするのです。親としてまだまだ未熟ですが、これからも子どもの力を信じて、その姿に教えてもらいながら、ともに成長していければいいなと思っています♪